大宜味村は沖縄本島北部位置し、やんばる(大宜味村、東村、国頭村)と呼ばれる、緑濃く、深い山々と、美ら海に面した17の集落からなる人口約3,200人が住む、明るく元気な村。「長寿の里」「芭蕉布の里」「シークヮーサーの里」「ぶながやの里」として知られる大宜味村。中でも日本一の長寿村として、豊かな自然の恵みを生かした食文化などが、沖縄県外、海外からも多くの注目を集めています。
また、2021年(令和3年)7月26日、ユネスコの世界遺産委員会にて「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」が世界自然遺産に登録され人気も高まっています。
「長寿の秘訣は?」と老人達に尋ねると、「人間生きている限り生涯現役。心の中に定年を作ってはいけないさ~」という共通の返事が返ってきます。「人生一度きり、楽しまないとね~」と村のおば~達が語るように、よく笑い、歌い踊り、友人と共にうれしい事や楽しい事を共有し合い、何事にも明るく一生懸命に取り組むおば~達の姿に『長寿の秘訣』というよりも、私たちが忘れかけた人生に必要な大事な事とは何かを、考えらせられ、学ぶ事が多くあります。
おおぎみには、古くも個性的な文化があります。ひとつひとつの世代の担い手によって、大切に受け継がれてきた知恵や業(わざ)、こころが、おおぎみという地域とここに暮らす人々に、深くいきづいています。それは、糸芭蕉の細い繊維を一本一本つむぎ、手間と時間と惜しまずに、糸と向き合って織られる芭蕉布などの卓越した工芸技術や、自然への畏敬と祖先への感謝のこころを、今に伝えるウンガミ(海神祭)をはじめとした祭祀に表されています。これが、おおぎみの伝統文化です。地域の担い手がつないできた文化の継承、あなたも少しだけ携わってみませんか。
最近、土にさわったことはありますか?おおぎみは、のんびりとした農村です。山を少しずつ切り開いて段々畑をつくり、いのししなどの動物たちと山を分け合って利用してきました。今は、健康にも美容にも良いとされるシークヮーサーなどのくだものや、栄養たっぷりの島野菜を育てています。丘の上の草原では、放牧されているヤギや牛がのびのびと草を食んでいます。みなさんも、土や動物たちにふれて、気持ちのいい汗をながしてみませんか。獲れたてのみずみずしい野菜や、搾りたてのミルクはきっと忘れられない味わいとなるでしょう。
大宜味村の森や川には「ぶながや」という平和と自然を愛する森の精霊が棲んでいるとされています。かつては、沖縄のどの村にも住んでいたぶながやですが、森が削られたり、川が汚されたりして住みかを失い、その多くが大宜味の豊な森を求めて移り住んできたそうです。おおぎみの森や海が大切に守られているのは、ぶながやが暮らせるようにという、村びとの思いの表れかもしれません。豊かな自然の象徴として「ぶながや」は村民の一員として存在しています。
「ぶながや」が住む大宜味村には沖縄の代表的な植物群生として国の天然記念物に指定されている「田港御願の植物群落」や県の天然記念物である「大宜味御嶽のビロウ群落」といった貴重な文化財をはじめ、国指定の天然記念物になっているケナガネズミやノグチゲラ等、動植物の貴重な固有種が数多く生息する「野生生物の宝庫」とも言われています。
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